22日、名古屋高等裁判所において、社保庁不当解雇撤回裁判愛知事案の第1回口頭弁論が開かれました。
法廷には74名の支援者が駆けつけ、弁論を見守りました。
弁論に先立ち、名古屋高裁前で激励行動を行い、中部闘争団の磯貝団長と伊藤勤也弁護士が、それぞれ激励のあいさつを述べました。
弁論では、伊藤勤也弁護士が控訴理由の要旨を説明し、国公法78条4号該当性については形式的ではなく実質的に判断すべきであること、解雇回避努力義務の主体性についても実質的に判断すべきであり国の主体性を否定したことは不当であること、厚労大臣の解雇回避努力義務の履行程度について何ら触れられていないことは不当であること等を端的に示すとともに、原告二人に関する個別事情についても正当な判断が尽くされていないことを指摘し、「原判決の破棄は免れない」と強調しました。
その後、裁判長から当事者双方に対し、追加の主張立証があるかの確認等がなされました。被告側は「主張立証は尽くしており、本日結審で判決をいただきたい」と回答。これに対し原告側は、追加の意見書や東京事案等他事案で明らかになった事実を踏まえた書面を提出すると回答し、審理の継続を求めました。
裁判官3人による協議が法廷外でなされた結果、この期日で結審とはならず、次回期日を決めて閉会しました。
弁論終了後の報告集会では、磯貝団長が「とにかく1回で終わらなくてよかった。弁護団の先生方のがんばりでなんとか本日の結審を免れた。東京で勝った流れを食い止めないように、署名やはがき行動などを頑張りたい。今後ともご支援をお願いします」とあいさつしました。
また、原告のA子さんは「たくさんの傍聴ありがとうございます。1回で終わらなくてよかった。みなさんが傍聴に来てくれたおかげ。これからもぜひともご支援をおねがいします」。
B子さんは「先日、共済年金と厚生年金の統合の後で年金の支払いにミスがあった件で新聞報道等があったが、中日新聞の社説で職員が悪いという記載がされた。また職員のせいにされてしまった。まだまだ闘いをがんばらなければこの流れは変わらない。今後ともご支援よろしくお願いします」と述べました。
次回期日(第2回口頭弁論)は、1月18日(木)午後1時30分から、名古屋高裁で開かれます。