厚生労働省関係機関(本省、試験研究機関、福祉施設、日本年金機構、全国健康保険協会)に働く職員の労働組合

大臣官房人事課長交渉を実施

2023.03.15

 

全厚生は、3月15日、23春闘の重点課題で大臣官房人事課長交渉を実施しました。

全厚生は、職員にとって働きがいのある職場を実現するすることが、国民のいのちとくらしを守るより良い仕事に繋がるという立場から、主に以下の要求を行いました。

①国家公務員及び非常勤職員の大幅な賃上げを求める。非常勤職員の人事院勧告遡及改定を含めた処遇改善、無期転換ルール導入、厚労  省所管の独法等で「無期転換逃れ」を発生させないこと。正規職員と同等の処遇となるよう予算措置を求める。

②定員削減は実施せず、安定的な業務運営が行える定員確保に努力すること。

③定年延長は、定年後の生活安定を確保できる賃金を保証すること。希望者は70歳まで働き続けられるようにすること。役職定年については、現場の状況を踏まえ、研究機関については研究材料および技能を円滑に移譲する指針を設けるよう求める。

④研究機関については、過度の競争的研究費依存から脱却し、研究に必要な基盤的研究費を研究者に配分するよう求める。医薬基盤研については、必要な運営費交付金の確保、非常勤職員への賞与の支給など処遇改善を行うこと。国立健康危機管理機構(仮称)の創設にかかる情報提供を適宜行い、再編により現行の研究、検査及び労働条件の後退を招かないようにすること。

⑤国立福祉施設については、利用者サービスの向上と定員増、職員の処遇改善、特に介護福祉士の処遇改善、利用者設備の改善を強く求める。

⑥社保庁職員の分限免職処分は、政府・厚労省の責任で処分撤回及び全面解決を求める。

⑦日本年金機構において、業務運営を安定的に行うために、「当面の基本計画」見直しと、社保庁時代に懲戒処分歴のある者への採用差別中止。また、非正規職員と正規職員と不合理な格差是正を求める。

この要求に対する竹林人事課長が一括回答を受け、全厚生交渉団より要求前進に向けて再要望を行いました。

①物価高騰で賃金改善が最重要な要求。緊急の給与勧告を検討するよう人事院へ働きかけること。

②本省の若い職員の定着のためにも、非常勤職員の安定的な雇用が必要であり、無期転換制度の導入と処遇改善、再任用に係る公募要件を撤廃すること。

③定年延長実施に当たり職務の専門性を十分に考慮すること。再任用制度について生活関連手当の支給等の改善、65歳までは再任用で働くことのできる定員を確保すること。

④基盤的研究費を増額し真に必要な予算を配分すること。国立健康危機管理機構(仮称)の創設について情報提供すること。新組織の設立について当事者である職員の意見を聞き、意見を反映させる場を設けるように所長を指導することを求めました。

⑤エッセンシャルワーカーとして現場の第一線で働く職員・看護師・介護福祉士の処遇改善と老朽化した施設、宿舎の修繕と統合ネットワークの不具合改善を行うこと。

⑥人材確保のために非正規職員の早急な賃上げが不可欠であり、日本年金機構が体制確保のために給与水準引き上げ等の措置をとることへの「必要な助言や支援」を行うことを求めました。

⑦処遇の格差について合理的な理由を提示しないまま、「検討中」という回答を繰り返すことは、「パートタイム・有期雇用労働法」違反であり、労働組合に対する不誠実な対応と考える。格差解消による処遇改善が、人員の確保・職場への定着、年金相談体制の安定と充実につながることを踏まえて、厚生労働省として日本年金機構に対して、「必要な助言」と指導を行うこと。